2009年11月01日

凄い精神力

  伊豆諸島沖で漁船が転覆した事故で3人が無事生還した。報道によると正に奇跡の生還だった。太平洋のまっただ中で転覆し、しかも船底に取り残されたのが幸いなんて、本当に奇跡しか言いようがない。
  その中の1人が我慢できなくなり船外に出ようとして止められた話もあった。その方は船乗りの経験が浅いのでそう考えたと言っていたが、誰でもそう考えるであろう。ほとんど光が差し込まない転覆した中で、空気もいつまで持つか判らない中でのその判断は当然だと思う。しかし他の2人はじっと救援を待ったほうが良いと説得したというのだ。凄い判断だと思う。結局その判断が正しく、救援隊が転覆した船を見つけて生還できた。
  私も若いときに船に乗っていたときがあった。沖縄沖を航行していたときに遭難信号を受けて遭難現場に居合わせた事があった。もう大騒ぎで海上保安船は来るし、飛行機は飛ぶし、一晩中捜索が続いた。そして遭難現場をぐるりと近くにいた船が囲み、遭難者を救助補助をする光景を見ることができた。それは例えようのない情景だった。私たちの船は2000トン弱の小さい船なので、船を止めることは出来ず、その遭難現場を航行して遭難者を捜した。大きな船は船を止めて救助するのである。深夜にも及んだので私は寝てしまったが、すぐ近くには死の恐怖と闘っている人がいることに少なからず衝撃を受けたものだった。
  今度の事故でそのことを思い出したが、実際そんな事故に遭って、人間はどう対処するのかを考えさせられた。船を出ても船から離れたら生存の可能性はない。また海中に浸かっていても体力は持たない。その判断から彼らは救援をずっと待つことを選択したのだろうが、それは凄い判断と精神力だと思う。果たして私ならどうするかと思ったものだ。せっかちな私は出たような気がする。出るも地獄、待つも地獄なら私なら出るであろう。それなら生還は無かった。家族との再会を果たした船員は正に運が良かったのだろうが、運ではかたづけられない判断がそこにはあったということだ。たいしたものである。
posted by ぐんぐん at 15:17| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。